佐久穂町の魅力を再発見し活性化に生かそうと、町職員が中心になって結成した「いいずら発掘隊」が活動を本格化させている。現在、町生涯学習館「花の郷・茂来館」に大きな町の地図を設置して、住民が感じる町の魅力や自慢を付箋に書き込んで自由に貼る取り組みを実施中。今後、情報をまとめてホームページなどで発信していく予定だ。
同隊は2009年春、町職員の小須田広明さん(41)が「地域の資源を掘り起こし、情報発信や町のイベントに役立てたい」と仲間に呼び掛けてつくった。隊員は20~40代の15人で、本年度、町が設置した特産品開発や観光情報を発信する任意団体「アンテナさくほ」や町内に住むITの専門家もアドバイザーとして協力。月例会とホームページ開設に向けた勉強会をそれぞれ月1回開いている。
隊は昨年10月、町などが開いた「福祉と健康のつどい」に、アンテナさくほと協力して初めてブースを出し、幅3・5メートル×高さ1・5メートルの地図を掲示して「町のいいずら」を住民から募集。2月上旬からはこの地図を茂来館に置いた。おいしいレストラン、夜景のきれいな場所、湧き水の位置などのほか、「佐久中学校トイレがキレイ」といった自慢も含め1カ月で70枚ほどの付箋が貼られた。
今後、地図のそばにノートを置き、それぞれの地点の写真を貼ったり、詳しい情報を書いてもらう。小須田さんは「ノートを通して、誰かが質問して他の人がそれに答えるなど交流が生まれるといい」と期待し、「イベントなど地域づくりにも生かせる。地域の自慢を次世代に伝えることで、地域を愛する子どもが増えてほしい」と話している。
(提供:信濃毎日新聞)